ソプラノ


大隅智佳子 

Chikako Ohsumi

~プロフィール~
東京藝術大学音楽学部声楽科ソプラノ専攻科首席卒業。
同大学院修士課程オペラ科修了、博士後期課程音楽研究科オペラ専攻科修了、学位取得(音楽・演奏博士)。二期会オペラ研修所プロフェッショナルコース第7期修了。第6回藤沢オペラコンクール入選。在学中に安宅賞、松田トシ賞、アカンサス音楽賞受賞。
学部首席卒業の栄誉として、皇居・桃華楽堂における宮内庁主催御前演奏会に出演。

また2004年12月には外務省主催天皇誕生日祝賀会に於いて大学代表として国歌斉唱。

東京藝術大学同声会主催同声会新人演奏会出演、並びに同声会賞受賞。
東京藝術大学オーケストラ定期新卒業生紹介演奏会に出演、東京藝術大学管弦研究部と共演。東京藝術大学主催・奏楽堂における「うた」シリーズなどの学内の演奏会に多々出演。
2003年横浜市民オペラ:ビゼー作曲「カルメン」ミカエラ役にてオペラ・デビュー後、2006年ヘンデル作曲「セルセ」ロミルダ役にて新国立劇場小劇場にデビューし、同年新国オリジナル子供オペラ「スペース・トゥーランドット」ラベンダー姫(リュー)にて中劇場にも登場。オペラ劇場上演演目の主要キャストのカヴァーも務めている。
2007年1月には東京オペラ・プロデュース主催による新国立劇場中劇場にて、シャルパンティエ作曲「ルイーズ」タイトルロールにて原語日本初演に挑戦し絶賛された。同年8月には日生劇場の音楽ドラマ『チャイコフスキー』にタチアーナ/母役での出演し、淡路恵子・長谷川初範といったベテラン俳優陣と共演。2008年2月にワーグナー『妖精』アーダ役の日本初演にて挑み、その表現力と強靭な歌声は新聞などで高く評価された。2008年9月、東京二期会が世界的巨匠の演出家ペーター・コンヴィチュニー迎えて上演した『エフゲニ・オネーギン』にてタチアーナの成功で新境地を拓いた。2010年1月、ジョルダーノ『マダム・サン・ジェーヌ』(東京オペラプロデュース)カテリーナに出演。続く2010年5~6月、新国立劇場『影のない女』(新制作)鷹の声に出演。2010年10月、NHK交響楽団定期演奏会:ヴェルディ「アイーダ」(全曲・演奏会形式)では、女祭司長で出演、色彩豊かな洗練された歌唱で聴衆を魅了、その様子はNHKBS等でも放送された。
2011年2月には東京二期会『サロメ』(ペーター・コンヴィチュニー演出)『サロメ』のタイトル・ロールにも抜擢され、圧倒的な歌唱力は高い評価を得た。
またアルファーノ作曲『シラノ・ド・ベルジュラック』ロクサーヌ、マスネ作曲『エロディアード』サロメ、レスピーギ作曲『ベルファゴール』カンディダなど日本初演オペラ公演にて常に高い評価を得ており、2012年11月日生劇場にてライマン作曲『メデア』日本初演(平成24年度文化庁芸術祭・芸術祭賞音楽部門「大賞」受賞作品)に主演。超難関と言われるメデア役に全力で臨んだ演技演奏は多くの人を魅了した。2014年9月の東京二期会『イドメネオ』エレットラは圧倒的な存在感を見せ、聴衆に強烈な印象を残す名演となった。

2020年度は新型コロナウィルス感染症のため急遽来日が不可能となった招聘外人歌手に代わり新国立劇場主催公演《夏の夜の夢》ヘレナ、《フィガロの結婚》伯爵夫人、《イオランタ》タイトルロール約半年の間に立て続けに出演。公演成功に大きく尽力し、抜きんでた日本人離れした歌唱力と演技力で日本を代表するソプラノとしての地位を確固たるものとした。2023年3月には同劇場主催公演《ホフマン物語》ジュリエッタ役にて出演し絶賛された。

 

また歌手としてだけでなくオペラ研究者として演奏研究活動を行い、2009年にはカタラーニ作曲「ラ・ワリー」を邦人キャストによるオーケストラでの完全演奏の日本初演を行った。数年に1回自主的なオペラ公演を行っており、小劇場での「ジャンニ・スキッキ」、内幸町ホール主催公演と提携し「トスカ」「椿姫」「アンナ・ボレーナ」など公演する他、地方オペラ団体とコラボして多くのオペラ公演を実現してきた。

特に2013年浅草公会堂における自主公演ドニゼッティ作曲「愛の妙薬」では原純氏演出による大正ロマン溢れる斬新で美しい舞台を制作。主役としてはもちろん、日本人ならではの舞台制作を行い、再演を強く希望されている。

 

2012年度より足利市民会館専属プロ団体『足利オペラ・リリカ』並びに同研究科の音楽監督を務め、これまでに「蝶々夫人」を皮切りに「ノルマ」「椿姫」「フィガロの結婚」「マクベス」「カルメン」「道化師」「ジャンニ・スキッキ」を監督として運営、主演。特に「ノルマ」と2017年度公演「蝶々夫人」では現代の巨匠とも呼ばれる菊池彦典氏を指揮者として迎え、イタリア・オペラ黄金時代を築いたマエストロのタクトの元で意義ある公演を実現し、日本オペラ公演史に大きな記録を残した。


他オペラ・レパートリーとして、チマローザ作曲「秘密の結婚」エリゼッタ、モーツァルト作曲「フィガロの結婚」スザンナ・伯爵夫人「コジ・ファン・トゥッテ」フィオルディリージ「ドン・ジョヴァンニ」アンナ、エルヴィラ「イドメネオ」イリア、エレットラ、ドニゼッティ作曲「愛の妙薬」アディーナ、「アンナ・ボレーナ」アンナ、ベッリーニ作曲「ノルマ」ノルマ、ヴェルディ作曲「マクベス」マクベス夫人、「椿姫」ヴィオレッタ、「シモン・ボッカネグラ」アメーリア、「ルイザ・ミラー」ルイザ、「リゴレット」ジルダ、「オテッロ」デズデモナ、プッチーニ作曲「ボエーム」ミミ・ムゼッタ、「蝶々夫人」蝶々さん、「修道女アンジェリカ」アンジェリカ、「ジャンニ・スキッキ」ラウレッタ、ネッラ、「トゥーランドット」リュー、カタラーニ作曲「ラ・ワリー」ワリー、レオンカヴァッロ作曲「道化師」ネッダ、グノー作曲「ロメオとジュリエット」ジュリエット、ビゼー作曲「美しいパースの娘」ロマの女王マブ、R.シュトラウス作曲「薔薇の騎士」ゾフィ、レハール作曲「メリー・ウィドゥ」ハンナ、シューベルト作曲「サラマンカの友人たち」オイゼビア(日本初演)など多数。
2006年12月に広上淳一指揮新日本フィル「第九演奏会」のソリストとして大抜擢され、好評を博し、これ以後も多くの宗教曲などのソロをプロ・オーケストラと共演。2014年3月インバル指揮、2018年には小泉和裕指揮のマーラー「千人の交響曲」に出演。他、ヴィヴァルディ「グローリア・ミサ」、ヘンデル「メサイア」、モーツァルト、ヴェルディ、ドヴォルジャーク、フォーレの「レクイエム」、ペルゴレージ、ハイドン、ロッシーニ、ドヴォルジャーク「スタバト・マーテル」、モーツァルト「戴冠ミサ」、ヴェルディ「聖歌四編」、ベートーヴェン「第九」、ロッシーニ「小荘厳ミサ」、ブラームス「ドイツ・レクイエム」、メンデルスゾーン「パウルス」、ストラヴィンスキー「結婚」、オルフ「カルミナ・ブラーナ」、ブリテン「戦争レクイエム」、ラター「レクイエム」「マニフィカト」、などのレパートリーを持つ他、C.シェーンヘル「マニフィカト」(日本初演)といった現代曲風な作品にも果敢に挑戦している。
 
これまでに声楽を辻宥子、嶺貞子、大森園子、直野資、林康子の各氏に師事。
イタリアにおいてはマヌエラ・クリスチャック氏に指導を受けた。
またコレペティのレッスンをS.ローチ、G.クリスチャック、 A.トレムメルの各氏に受ける他、イタリア・トリエステにおいてF.コンソリ氏の指導を受けた。また、ロシア作品を山下健二氏に師事。

 

現在、尚美学園大学音楽表現学科並びに舞台表現学科、同大学院准教授、

足利オペラ・リリカ音楽監督、OHSUMIandPRODUCE主宰、二期会会員。

 


大隅智佳子 公式ブログ
こちら→ http://blog.goo.ne.jp/sumi-chika

 

 

OHSUMIandPRODUCE

 

オペラ歌手、オペラ研究者であるSop大隅智佳子が

主宰するミュージック・カンパニーです。

略称O&PまたはOAPとしています。

 

2000年秋、当時東京藝術大学の学生であった大隅が初めて学祭にてオペラ制作を担当したことを

きっかけに、オペラやコンサートの企画活動を

開始。OHSUMI企画、Limoneなどの団体名で

活動を続け、現在の名称に至ります。

 

博士学位取得者、音楽博士である大隅智佳子が

様々な作品の演奏研究と共に、オペラ歌手として

オペラという芸術の探求を目的に活動・演奏企画をしています。

 

舞台やコンサート企画実現のために若手からベテランまで、

たくさんのプロ演奏家のお力を借りながら

可能な限りレベルの高い自主企画・公演実現を目指しています。

またOPERA Laboratory(オペラ研究所)として

本格的な声楽教室、オペラ・アンサンブル教室、O&P専用の合唱団も運営。

共に真剣に音楽に取り組み学ぶメンバーを募集しています。

 

同時に栃木県足利市にある足利市民会館と手を組み、

大隅智佳子が音楽監督を務める

プロ芸術団体《足利オペラ・リリカ》の制作運営も担当しています。

同時に研究科を開講し、後進の指導に当たっております。

 

また、外部より依頼があればコンサートなどの企画のお手伝いなども

積極的に引き受けさせて頂いております。

 

今後の日本オペラ界において、たとえ小さくとも結果を残す公演を目指し

日々、地道ながらも着実な活動を続けております。 

 

 

プロデューサー:大隅智佳子